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「文系フリーランスって食べていけるの?」

すごくキャッチーなフレーズに惹きつけられていた。このサイトを運営してるのはこの人。

黒田悠介さん。

プロフィール

1985年5月28日生まれ。東京都出身30歳。
2008年に東京大学文学部行動文化学科心理学専修課程卒業後、マーケティング企業の株式会社ドゥ・ハウスに入社。その後2010年、株式会社サイバーマーケティングに転職し、子会社を2012年に設立、代表取締役社長に就任。企業の予約システム等のマーケティングシステム開発・導入、運用支援、マーケティング支援を行った。ベンチャー経営者として抱いた問題意識から代表を退任し2013年にグロースヒューマンキャピタルを標榜するスローガン株式会社へ入社。エンジニアチームのマネージャーとしてサービス企画をする傍ら、企業向けの採用コンサルティングや学生向けのキャリアコンサルティング、セミナー講師や司会を務める。キャリアについて思索する中で、フリーランスやクラウドワーカーという働き方に興味を持ち退職。現在は、新規事業立ち上げとITベンチャー起業経験を活かし「新規事業立ち上げ請負人」を標榜するフリーランスとして4社と契約し活動中。その他の対応可能業務はWeb心理マーケター、ディレクター、プランナー、プロデューサー、セミナー講師

ぼくとは全くことなる人生を歩んできたようにも思う黒田さんのお話を幸運にも聞かせてもらった。




彼が伝えたいメッセージはシンプルだ。

「フリーランスを生き方の選択肢に。」

なぜ彼が会社を辞め、フリーランスという道を歩むようになったのか。 その想いに迫ろうと思う。



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里本: 何度か転職をされた経験があられるのですが、そもそも最初に「マーケティング」の世界に入った理由はどういうものでしょう?


黒田:ぼく実学がしたかったんですよね。それで大学3年のときに理系から文系にうつって、その両方の分野の境界が「マーケティング」のように感じたので、その道に進みました。


里本:最初に入社された「株式会社ドゥ・ハウス」ではどういうお仕事をされてたんですか?


黒田: 半年間、マーケティングのリサーチをしてました。アンケート、、、定性マーケティングってやつです。そのあとは、「モラタメ」っていうバズマーケティングに関わってました。


里本:業務的には楽しかったのでしょうか?


黒田:ほんとおもしろかったです。ぼくサービスを小さい段階から作るのが好きだったし、今はひとりひとりがメディアになってきています。そういう状況の中で、いわゆる「口コミ」を作っていく仕事は有意義でした。ただ、飽きっぽいところがあるのと、「介在価値」が低くなったので辞めました。ファーストキャリアとして色々なことを学ばせてもらいましたね。


里本:その後は「株式会社サイバーマーケティング」に入社されたようですが、その理由を教えてください。


黒田:ドゥ・ハウスは100人くらいの会社だったんですが、もっと人数が少ないところで働きたいっていうのがありました。そこで見つかったのが、従業員20人くらいのサーバーマーケティングですね。ここでは子会社の立ち上げから関わらせていただいて、そこの社長も務めてました。まあ結局2年くらいでここも退職してしまったんです。仕事は楽しかったし、やりがいもあったのですが、どうしても他にやりたいことができてしまって。苦渋の決断でした。


里本:前職(ドゥ・ハウス)とサーバーマーケティングの仕事内容は異なるのですか?


黒田:やってることは全く違いました。マーケティングの中でもいろいろあるので。ここではオンライン予約、運用、、、そんなことをやってましたね。この仕事の面白かったところは、いろいろサービスを提供する中で、相手の業界によってウェブの浸透する速度が違うということでしたね。それによって様々な業界の構造を理解できる有意義な時間を持つことができました。まあこんな事言ってると、インテリぶってる、、、、、、やっぱり東大生とか言われるんですがw


里本:その後はまた転職されて「スローガン株式会社」へ行かれたんですね?


黒田:そうですね。なぜこの会社を選んだかというと、ビジョンがすごく素敵だったんですよ。



「才能の最適配置。」




この言葉にはすごく魅力を感じました。
実際、中に入ってみると、優秀な方々がたくさんいらっしゃった。クライアントも素晴らしい成長企業ばかり。セミナーや面談に来る学生も、「学生レベル」を超えていましたね。そういうありがたい環境の中で「スローガンの成長と産業の活性化にコミットしよう!」と思っていました。



里本:なるほどですね。しかし、この会社も2年くらいで退職されたんですか?


黒田:そうですね。ちょっと個人的な事情もあって、「いつまでも働ける」という前提を撤回して、もう一度キャリアを考えなおしたかったんです。さらに理由はもうひとつ。それは、自分が情けなくなってしまったんです。その頃から徐々に大学生と関わる中で就職相談を受けたりしてたんですが、その時に過去の自分の業績を語ってるだけっていう状況がイケてないなって思ったんです。



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里本:それでフリーランスの道に?


黒田:実はその前に起業の準備をしてたんです。出資も決まっていたし、あとはこのExcelシートを提出すれば登記が完了するって段階まで行ってたんですが、そこで一度冷静になってみたんです。そしたら、自分の介在価値を出す方法って起業ではないって感じたんです。そこで思いついたのがフリーランスになるってこと。日本にはまだフリーランスを受け入れる時代が来てなくて、まだまだマイノリティなのが実情。その辺を変えていくには、外側から意見を言うんじゃなく、自分自身がフリーランスになって社会に影響をあたえていこうって思ったんです。


里本:フリーランスのメリットってなんでしょうか?


黒田:そうですね、、分かりやすい例をあげれば「子育て」ですよね?時間も場所もほとんど拘束されなくなるので、その点はメリット。いつでも家族と接することができる。

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それからこれは少し話が変わってしまいますが、ぼく自身「自己免疫疾患」を患っていて、去年の12月から円形脱毛症を発症したんです。今年4月には全体的に毛がなくなってしまいました。(まあ逆に快適だったりしますけどw)
そういう状況だったんで、会社では多めに休みをいただいたり、セミナーの時間も減らしてくれたりと、温かい対応をしていただいたんです。けど、それって結局は会社に助けてもらっている状態で、「外的安定」に頼っている状況なんです。それってどうなのかなと疑問に思いました。それよりも、本当の意味でぼくは大丈夫なんだっていう「内的な安定」がほしかったんです。それで最後の最後にフリーランスになるという決断を下しました。


里本:フリーランスになってみてどうですか?


黒田:おかげさまで食うには困っていない状況ですが、ぼくのやりたいことは自分が食べていくことではないです。あくまでフリーランスを生き方の選択肢として捉える人を増やすことが目的なので、まだまだ道半ばですね。


里本:黒田さんって「自分さえ良ければいい」っていう価値観ではなく、「社会のため」っていう意識が強いですね。その理由を教えてください。


黒田:いろいろ考えはしましたが、根本は「自分が幸せになりたい」というのが目的です。けど、そうなるためには自分の家族が幸せにならないといけないし、自分の家族が幸せになるには、その周りにいる人が幸せにならないといけない。そういうことを考えると、日本全体が幸せにならないとって思ってます。







編集後記

「将来、自分の子どもがワクワクできる仕事に出会ってほしい。」

黒田さんは最後にこう述べました。

彼と会話をしていると、優しさが伝わってくるんですね。「バカじゃないの?フリーランスになれよ!!」みたいな刺のあるメッセージではなく、「あくまでフリーランスをひとつの選択肢として認めてもいいんじゃない??」っていう柔らかなメッセージは、多くの若者の心を掴むような気がする。





「フリーランスになることはリスクじゃない。」




彼がわたしに教えてくれたこの言葉は、フリーになったばかりの私の背中を優しく押してくれているようで本当にうれしかった。

読者の中で、「俺もやってみようかな、、、、、」そう思う人が現れる、それだけでいいのかもしれない。



Innovator No.24  黒田悠介