「ほにや」という言葉を聞いたことがあるだろうか?

高知県に古くからある方言で「ほんとうにそうだね」というあいづちの意。
 

高知市帯屋町にある「有限会社ほにや」泉真弓 社長 は小学生の頃、帰宅するといつも縁側に座ってるおばあちゃんにいろんな話をした。

「ほにや〜」
と笑顔でどんな話も受け入れてくれる祖母の存在や空気感が大好きだったそうだ。


DSC 1390


今回は、 "普段使いの和" をコンセプトに、雑貨やユニフォーム、インテリアのデザインをはじめ、オリジナルで艶やかなデザインを提供する「ほにや」のこれまで、現在、そしてこれからをうかがった。

起業のきっかけ、デザインに対する思い、そして高知への想いを感じていただければ幸いである。


スクリーンショット 2015 12 01 8 53 28
泉 真弓 Mayumi Izumi
有限会社 ほにや 代表取締役社長
JPDA日本パッケージデザイン協会会員

会社概要
高知県高知市帯屋町2-2-4
おりじなる和布ブランド『ほにや』商品の企画、販売
よさこいプロデュース、よさこい衣装デザイン製作
コンセプトワーク、ブランド創造、商品開発、パッケージデザイン
空間デザイン、店舗インテリア
ほにやよさこいトータルプロデュース 




原点は「高知で何かモノ創りをしたい」
 

「若い頃、東京のアパレルメーカーの方と高知で出会ったんです。おもしろい仕事だと思って、じゃあ高知でやろうと決意しました。」


今から約30年以上前の話。当時アパレルも含め流行の中心はやはり東京。なにもかもが10年くらい遅れをとっている高知をどうにかしたいというのが起業のきっかけだったという。

そこで泉社長は「子ども服」の製作を考案した。使用するのは農家にとってごく普通の仕事着であった「もんぺ地」である。


DSC 1722 月刊土佐 1984 第十号(創刊1981年 土佐の地域文化誌) 特集:もんぺ地の里
表紙写真中央は、当時農家が実際に使っていた「もんぺ」。周囲は泉社長がデザインした子供服。

「もんぺ地ってお百姓さんがよく仕事着として使うもの。汗や土で泥まみれになる。毎日のように洗濯もされる丈夫な生地。これは子供服にも必要な条件ですよね。」


そこから「チビ・カンパニー」という会社を立ち上げ、子供服の製作を本格的にはじめた。ここに現在の「ほにや」の原点がある。


DSC 1718


高知にあったまぼろしの織物 "土佐つむぎ"
 

高知には "まぼろしの織物" があるのはご存知だろうか?

高知県香我美町(現在は香南市)に昭和6年、合名会社として設立した 濱田織物二代目当主、濱田弘英氏 が発案した高知独自の織物が「土佐つむぎ」だ。

この濱田氏との出会いがきっかけとなり、泉社長は「土佐つむぎ」を使用した製品も手がけはじめ、当時人気を博した。


DSC 1706


しかし今から約12年前、生地に必要な染料がなくなったことをきっかけに、惜しまれながら土佐つむぎは姿を消した。




やっぱり生地の世界にいるのが好きだった
 

「幼い頃からものづくりをする環境が近くにあったので、そういう仕事をするだろうなと思っていました。」


実家は呉服屋を経営していた。また祖父は油絵を描いていたそうで、ものづくりの環境が身近にあった。

大学では陶芸科を専攻していたが、肌に合わず。やはり「生地の世界」にいるのが好き だったという。

職業病ではないが、他人が来ている服の素材を見極める癖があるらしい。


DSC 1377

「意味のないデザインはあまり好きではないですね。何か想いを込めてデザインすることを心がけています。」

オリジナルの雑貨、インテリア、ユニフォームのデザイン考案に追われる毎日。考案者の個性はもちろん一番大事だが、単純に「好きだから」というだけのデザインでは弱い。

そこに 必ず意味を込める ことを大切にしている。

DSC 1397


DSC 1396



どうしてもアイデアが出てこない時は一度リセットして再考する。

しつこいくらい深く考え抜けば、創るべきモノがみえてくるはず…
というのが泉社長のポリシーだ。
 

「経営者としては優秀じゃないですね(笑)。」


30年以上も経営しているにも関わらず、驚きの発言だった。経営としての前に、人として"やるべきか、やらないか"でまずは行動する。そしてやる以上はとことんやってしまうので、余波や失敗もあり、日々修行や反省の連続。

しかし、仕事が好きだから苦ではないと笑顔で語っていた。




2015年 7度目のよさこい大賞を受賞!

ほにやは「踊る人も見る人も楽しめるよさこい」をコンセプトに、みんなで創るよさこいを創りたいと、チーム「ほにやよさこい」を1991年に結成した。 


スクリーンショット 2015 11 30 11 45 55

「高知県って数字に表れることは、何かと下位にランクされますよね。けど、数字で表せなくても県民が誇りを持てるものを創りたいと思いました。」


子供の頃、よさこいがあまり好きではなかったという泉社長。

大人になって次第に関わるうちに、こんなに楽しいお祭りがあるのにもったいない。もっと自分なりに完成度を上げて世に出してみたいと思うようになった。
 

30年ほど前、あるチームの衣装デザインを初めて手がけた。その頃は洋風のよさこいがブームであったが、「土佐の和」をとことんデザインしたカッコいい衣装を創りたいと製作をしたところ、評判になった。


DSC 1410


ほにやがプロデュースする 自チーム「ほにやよさこい」は、150名の踊り子さんと約30名のスタッフで構成される。

2015年第62回よさこい祭りでは「よさこい大賞」を受賞。これまでに史上最多の7回目の大賞を受賞するまでに成長しているのだ。




2014年公開映画「君が踊る、夏」/ 主演 溝端淳平 / 企画協力「ほにや」



DSC 1417

全国各地で大忙し。

土佐つむぎ復活の動きがはじまった。さらによさこいの全国、世界的な広がりもあって、各地でのアドバイザーとしての仕事もある。

講師として講演会をお願いされることも増えてきた。


2016年1月には東京ドームにて開催される「ふるさと祭り東京」でも、よさこいの演舞やブース販売を行う。

【イベント詳細 ほにやよさこい演舞】

9日(土)①13:50~ ②17:00~
10日(日)①11:50~ ②16:00~
11日(月祝)①11:00~ ②14:50~

※ブース販売は8日より出店




編集後記

インタビュー依頼も快く引き受けてくださった泉社長。取材中も終始笑顔で話をしてくださった。

デザインに関して妥協しない責任感の強さを内に秘めながら、土佐つむぎの生地見本帳を見て「なんかこれかわいくないですか〜?」っと少女の顔をのぞかせていたのが印象的。

そんな泉社長が小学生の頃に戻って、大好きなおばあちゃんに『土佐つむぎをもう一回やってみようと思いゆうがよ。みんなぁが喜んでくれるといいな〜。』と言ったら……きっと縁側にいるおばあちゃんはこう答えてくれるだろう。

「ほにや〜」。






Innovator No.32 泉真弓

よさこいプロデュースや衣装・和雑貨通販ならほにや 







過去のオススメ記事はこちら。



NPO法人ひとまき「里本 裕規」 のプロフィール

まだ目覚まし時計で消耗してるの?光目覚ましで体内リズムをリセットしよう!


副業在宅ワーカーの健康管理には「スタンディングデスク」と「ステッパー」がオススメ!


やはり"いろどり" は凄かった!上勝町「葉っぱビジネス」の成功要因5つと人口増への課題。


【確定申告】サラリーマンのスーツ代も特定支出控除にできる!?


高知が誇る日本のサグラダファミリア「沢田マンション」がカオスすぎて惚れてしまった話。




この記事のシェアはこちらで♪





FacebookTwitter Instagramのフォローもどうぞ。